こんにちは、こさらんです。
今回は、こさらん薬学生時代の必須書籍のひとつ、阿部和穂の薬名[語源]事典という本の紹介をしたいと思います。
この本は、日本で承認されている医薬品1321点について、一般名の由来(語源)と化学構造をまとめた事典です。
薬剤師国家試験に出題されることが多い薬名のステムや、医薬品名の由来に関するエピソードなどが詳しく記されています。
薬学生や薬剤師の方はもちろん、医学や化学に興味のある方にもおすすめの一冊です。
おや、なんだかあそこの二人がこの本の内容を説明してくれそうですね。
少しのぞいてみましょう。
薬の名前を覚えるのって大変!
ふぅ、なんでこう薬ってカタカナばっかなのかしらね。
全然頭に入ってこないわ。
そう言わずに、プリンちゃん。
薬名にはそれぞれ意味や由来があるんだから。
それを知れば、少しは名前を覚えるのも楽しくなるんじゃない?
でも、どうやって調べたらいいのか分からないわ。
ほらほら、この本を見てごらんよ。薬名[語源]事典っていうんだけどさ
薬名[語源]事典?なんだか難しそうな本ね。
そうもないさ。例えば、アスピリンとかイブプロフェンとか。
ああ、痛み止めとか風邪薬とかに書いてあるやつね。
そうそう。これらの薬名にはそれぞれ意味や由来があるんだよ。
この本では、それらを解説してくれてるんだ。
ふーん、それがどうしたの?
どうしたっていうか、面白いじゃないか。
薬名の語源を知ることで、その薬の特徴や歴史やエピソードがわかるんだよ。
それに、薬剤師国家試験にも役立つし。
え? 薬剤師国家試験って何?
薬剤師国家試験っていうのは、薬剤師になるために必要な資格試験のことだよ。
厚生労働省が毎年実施してるんだけど、かなり難しいらしいよ。
へえ、そうなんだ。
でも、私は薬剤師になるつもりはないし、
そんな試験に興味はないわ。
そう言わずにさ、この本を読んでみたら?
薬学の知識が身につくし、楽しいこともあるかもよ
まあ、そうね。じゃあ、ちょっと見てみようかな
1321点の医薬品の由来が分かる!
じゃあ、まずはこの本の構成から説明するね。
この本は、日本で承認されている医薬品1321点について、一般名(ジェネリック名)の由来(語源)と化学構造をまとめた事典だよ。
各医薬品は関連薬でまとまってアルファベット順に並んでいて、見出しには一般名と商品名が書いてあるよ。
ふむふむ、なるほどね。
各医薬品の項目には、
- 覚える必須度
- 薬の一般名のカタカナ表記(和名)と英語表記(洋名)
- 化学構造式
- 名前の由来
- エピソード
などの情報が記載されているよ。
薬の名前をメインにした本は珍しいわね。
そう、主役は一般名の由来(語源)だね。
これは、その薬名がどこから来たのか、
どんな意味を持っているのかを説明してくれてるんだ。
薬名は複数の単語を混ぜて作られている?
例えば、アスピリンっていう薬名は、
アセチル(acetyl)とスピール酸(ドイツ語でspirsaüre)
と一般的な薬物の接続詞(in)という三つの単語から作られているんだよ。
へえ、そうなんだ。
じゃあ、イブプロフェンっていう薬名はどういう意味なの?
イブプロフェンっていう薬名は、
イソブチル基(isobutyl)とプロピオン酸(propionate)
とフェニル基(phenyl)という三つの単語から作られているんだ。
これらはイブプロフェンの化学構造に含まれる部分を表しているんだよ。
なるほどね。でも、これらの単語は普通に聞いても分からないわ。
そうだね。だから、この本では化学構造も図示してくれているんだよ。
各医薬品の項目には、化学構造式が書いてあるよ。
化学構造式は、その薬の分子を構成する原子や結合を図で表したものだよ。
うーん、それでも難しそう。
新薬の誕生秘話!薬の歴史を知れる!
大丈夫だよ。この本は薬名の語源だけじゃなくて、
その薬の歴史やエピソードも面白く紹介してくれているんだよ。
例えばさ、ペニシリンっていう抗生物質は、
偶然にカビから発見されたっていう話は有名だよね。
そうかしら、私は知らなかったわ。
カビからできるだなんて嘘みたい。
本当だよ。
ペニシリンを発見したフレミング博士は、
1928年に自分の実験室でカビに汚染された培養皿を見つけて、
そのカビが細菌を殺していることに気づいたんだ。
でも、そのカビはフレミング博士が自分で培養したものじゃなくて、
実験室の窓から飛んできたものだったんだよ。
へえ、そうなんだ。すごい偶然だね。
そうだよ。でも、それだけじゃないんだ。
この本には、他にもたくさんの薬のエピソードが書いてあるんだよ。
例えば、モルヒネっていう鎮痛剤は、
ギリシャ神話の夢の神モルペウス(Morpheus)から名付けられたっていう話や、
リファンピシンっていう抗生物質は、
発見したイタリアの研究者たちがお気に入りだった1955年のフランス映画「Du rififi chez les hommes(邦題:男の争い)」からとって、
rifa-を名前に付けることになったっていう話などがあるんだよ。
へえ、神様の名前や映画のタイトルにゆかりがある薬があるのね。面白いわね。
でしょ? この本を読むと、薬の名前に隠された意味や物語がわかって、
薬学の世界が広がるよ。それに、薬剤師国家試験にも役立つし。
そうね。でも、この本はどこで買えるの?
本の入手方法
この本は、[Amazon]や[楽天ブックス]などのオンラインショップで買えるよ。
前に見たときは価格は税込みで7480円だったね。
ちなみに、このブログではこの本のアフィリエイトリンクを貼っているから、
もし興味があったらクリックしてみてね。
いったい誰に話しているの?
まぁいいわ、私はスルメ君が持っているのを貸してもらえばいいわね。
ははは、プリンちゃんはこういう時の頭の回転は早いよね。
この本は、薬学の知識を楽しく学べる一冊だから、きっと気に入ると思うよ。
そうそう、なかなか覚えられない名前があるのよ。エロビキシバットって薬なんだけど。
ああ、胆汁酸トランスポーターであるIBATを阻害することによって大腸に流入する胆汁酸の量を増加させる化合物だね。
なんでそんなに詳しく覚えているのよ!さては暗記?
いやいや、この薬は名前だけでそれだけの情報が詰め込まれているんだよ。
エロビキシバットは、e,lo,bi,x,ibatの5つにそれぞれ別の意味があるんだ。
ふーん、ちょっとそれ見せてよ。
貸してあげるから読んでみてね。この本に書いてあるから。
今回は薬名[語源]事典という本の紹介をしましたが、いかがでしたか?
この本は、薬名の由来や化学構造を分かりやすく解説してくれるだけでなく、薬剤師国家試験に出題されることが多い薬名のステムや、医薬品名の由来に関するエピソードなども面白く紹介してくれる一冊です。
薬学生や薬剤師の方はもちろん、医学や化学に興味のある方にもおすすめです。
もし気になった方は、ぜひチェックしてみてくださいね。それでは、今回はこれでおしまいです。
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